キュピズム

今日は上野でキュピズム展を見てきた。ピカソの名前を聞いてすーっと引き込まれるようにチケットを買って見に行った。キュピズムはよく分からないので、あまりじっくりと鑑賞することはなかったが、人体を抽象化し、ひたすら図形を重ねていく技法がどうして生まれたのかをたどれたのはなかなかの勉強になったと思う。

 

人体の構造を分解し、腕や足や頭を違う方向から捉え、その多角的な視点を一つの図面にまとめる。観察力とデッサンがうまくないと、書いていても何が起きているか分からなそうなものだ。美術の知識も技術もない身としては全く遠い世界である。

 

実際、ギター奏者などの作品を見ても、ひたすら図形が重なっているだけ、ぼやけているだけという印象で、私には理解が難しいものが多かった。像のように立体的な作品であれば、まだ見ごたえがあったと感じたが、絵という平面的な世界でキュピズムを理解するには私はだいぶ時間がかかるということがよくわかった。

 

やっぱわかんないわと思いながら、ワークショップではクリアファイルに加えて、お菓子やアクセサリーも購入していた。マグカップが気になったが、帰ると途中で割れるのが嫌なのであきらめた。鳩の絵が描かれたものが可愛くて記憶に残る。

 

ポール・セザンヌの影響が大きいキュピズム。印象派から芸術の道が脈々とつながっていることに感動を覚える。そのあと常設展で様々な名画に見入っていた。上野はいいところ、心が癒される一日だった。